FC・SFC版DQのエンカ方式は、次の3種類に分けられます。

①完全ランダムエンカ(FC版DQ1-3 多分)
1歩毎に常に一定の確率でエンカするもので、それまで費やした歩数と一切関係がありません。

②歩数依存性ランダムエンカ(SFC版DQ1,2,5)
エンカするかどうかは1歩毎に確率で決まりますが、その確率は一定ではなくそれまでに費やした歩数によって上昇します。

③歩数エンカ(SFC版DQ3,6)
最初に乱数でエンカウント歩数と呼ばれる値が決められ、それが歩く毎に減少していき負になったところでエンカします。


さてFC版DQ4に関して、私は長い間 ①の完全ランダムエンカ と思っていました。しかし、リスナーから次の質問を受けたことがきっかけで考えを改めました。その内容は

「1歩エンカの確率ってどのくらいですか?」

というものです。言われてみて初めて、(あれ、そういえば1歩エンカって滅多に引かないなあ)、ということに気が付きました。そう考えると、そもそも完全ランダムエンカがただの思い込みではないかと疑い、実際のエンカ率の歩数分布を調査することにしました。


調査は、王家の墓で500エンカさせ、それぞれ何歩でエンカしたかを集計することで行いました。
結果を示します(最大の歩数が丁度100だったので、グラフ外のものはありません)。



グラフの感じから、最初の3歩を除くと完全ランダムエンカになっているように感じられます。そこで[その1歩でのエンカ率]というものを計算してみます。例えば1歩目は500回試行して4回エンカしているので、
1歩目:4/500=0.8%
2歩目は496回試行して11回エンカしているので
2歩目:11/496=2.22%
という感じです。完全ランダムエンカならこれが一定の値になるはずです。
試行回数がそれなりにある20歩目までをグラフで表します。



また、21歩目以降は試行回数が少なく誤差が大きいため、10歩毎の平均値で表します。ここでは加重平均を取っています。例えば4歩目は475回試行していますが10歩目は324回しか試行していないので、10歩目のエンカ率の比重を4歩目の324/475にするといった感じです。



これらのグラフから最初の3歩(特に1歩目)だけエンカ率が低く、それ以外のエンカ率は一定(平均5.71%)と考えられます。


★応用例
例えばこんな場面


ここでAルートとBルート、どちらでも良いような気がしますが違います。
仮に今の位置でエンカしたとすると、Bルートが正解になります。
なぜならエンカ率の低い最初の3歩を消費した後に切り替えになるからです(切り替えのエンカ率はおそらく歩数に依存しない)。
一方、ここまでエンカしていなかったらAルートが正解になります。下手に遠回りしてエンカしてしまうと、最初の3歩を消費できずに切り替えを迎えてしまうからです。

もう一例


牢屋に捕まってるトムの息子を助けてキメラで脱出し、夜にするためこれからボンモール城の上でオラクルマスターするところです。ここで城の上への行き方として、城に入るAルートと入らないBルートの2通りあります。Aルートなら確実にエンカしませんが、マップ切り替えの時間がロスです。Bルートなら3歩平地を歩くためエンカの危険はありますがそのロスをカットできます。私は以前はエンカを避けることを重視してAルートにしていましたが、最初の3歩のエンカ率が低いということが分かってからはBルートにしています


補足
Twitter見てる人なら覚えてるかもしれませんが、この調査は半年ほど前に行ったことです。
本来は、1,2,3歩目での正確なエンカ率と、エンカキャンセルが起こる条件(ダンジョンIn・Out、階段、エレベーター、等でエンカキャンセルするのか? 切り替えとメニュー開きでエンカキャンセルしない事は確認済)、調べてからまとめるつもりでした。しかし、まあアレですね、モチベが低下したことが原因で放置してしまいました。もうこれ以上調査する気力も無かったので一旦まとめた感じです。
もし、何かの間違いでモチベが上昇したらそれらを追記するかもしれませんので、期待せず待っていてください。